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                              日本史の叛逆者144

                              时间: 2019-05-24    进入日语论坛
                              核心提示: 帝は心が弾んでいた。 これまでは、唐の侵攻への恐怖が頭を離れず、夜も寝られぬし、胃のあたりも痛むことが多かった。 もし
                              (单词翻译:双击或拖选)
                               帝は心が弾んでいた。
                               これまでは、唐の侵攻への恐怖が頭を離れず、夜も寝られぬし、胃のあたりも痛むことが多かった。
                               もしも唐が侵攻して来れば、国土は焦土となり、この身は虜囚《りよしゆう》となるのだ。
                               有り得ぬことではない。
                               現に百済はそうなったではないか。
                               王都は無残にも唐の馬蹄に蹂躙《じゆうりん》され、数百の官女は断崖から身をおどらせて入水した。
                               そして王家の一族は、遠く長安まで連行されたのである。
                               しかし、その不安も今は一掃された。
                               唐と同盟した以上、その心配はない、なにしろ同盟国なのだから。
                               帝は有頂天だった。
                               その心が、帝の行動を浮き立たせていた。
                              「狩りに行くぞ」
                               政務を放り出して、帝は叫んだ。
                               唐との戦争を前提として、苛斂誅求《かれんちゆうきゆう》の挙句に集めた税で、城を造り兵を養ってきた。
                               百済人を重臣に起用して、国内の体制を固めもした。
                               そのことが、また重圧となって、帝の心を苦しめていた。
                               その重圧からすべて解放された今、帝は何も恐れるものが無くなっていたのである。
                               帝は、大勢の臣下を引き連れて、自ら馬に乗って出かけた。
                               狩りは、山科から宇治にかけての狩り場が、帝は一番気に入っていた。
                               勢子を使って、獲物を追い出し、自らの弓矢で射止める。
                               特に、馬に乗ったまま弓を射るのは極めて難しい。
                               だが、帝はその名手だった。
                               もっとも、それには勢子の腕もある。
                               帝が最も弓を射やすいところに、獲物を追い出さねば、いかに名手といえども如何《いかん》ともしがたい。
                               鬨《とき》の声があがり、猪や鹿が次々と追い出されたが、どうしたわけか、きょうの獲物はどれも逃げ足が早かった。
                              「どうしたことだ」
                               帝は歯噛みして口惜しがった。
                               なまじ心の晴れやかな状態であっただけに、獲物が得られないことへの不満がつのった。
                              「なんとかせい」
                               帝は舎人《とねり》を怒鳴りつけた。
                               皇太子で太政大臣の大友皇子も、左大臣の蘇我赤兄《そがのあかえ》、右大臣の中臣金《なかとみのかね》も近くにいたが、帝がひとたび怒りだすと、誰も止められない。
                              「父上」
                               大友が、たまりかねて口を出した。
                              「何だ?」
                               帝は、きっとなって、振り返った。
                              「本日は、日がよろしくないようです。これで引き上げてはいかがでしょうか」
                              「たわけ者!」
                               帝は一喝した。
                               大友は首をすくめた。
                              「これは、朕《ちん》の狩りじゃ。獲物なしに引き上げたとあっては、しめしがつかぬではないか」
                              「申し訳もございません」
                               大友は蒼白になって謝った。
                               その時、森の奥の方で声がした。
                              「奇瑞《きずい》じゃ。白い鹿がおるぞ」
                               勢子が叫んでいるらしい。
                               帝の眼の色が変った。
                              「白い鹿じゃと」
                               白い鹿は滅多にいるものではない。
                               そういう珍獣が出現することは、王者の徳を示すことになる。つまり、王者に徳があるから、その御世《みよ》を讃えるために、天が下し賜うのである。
                               そうした珍獣を捕えてこそ、天の祝福を証明できることになる。
                               帝の眼の色が変ったのは、それが原因だった。
                              (早く追い出せ)
                               帝は心の中で叫んだ。
                               しかし、勢子の動きはにぶい。
                              (ええい、朕自ら捕えてくれるわ)
                               帝は馬に鞭を入れた。
                               馬は森の中に向かって走り始めた。
                              「どこだ」
                               白鹿の行方を求めて帝は叫んだ。
                              「こちらでございます」
                               間髪を入れずに、返事があった。
                               森の奥に向かって、かろうじて馬が進めるほどの細い道がつながっている。
                               その奥から声は聞こえた。
                               帝はためらわずに進んだ。
                               あせりもあった。
                               ぐずぐずしていると、肝心の獲物を逃してしまう。まるで供を振り切るようにして、帝は中へ入ったのである。
                               森の中は人の気配もなく、陽光は遮断され、昼なのに暗かった。
                               一瞬とまどいを覚えた帝は、辺りを見回した。
                               すると、それを待っていたかのように、二人の男が木陰から出てきた。
                               栗隈郷の早足と風見だった。
                               二人は一礼すると、早足が言った。
                              「御先導致します」
                               早足は素早く馬の手綱を掴んだ。
                               風見は馬の横にぴたりとついた。
                              「そちは何と申す」
                               帝は、一応は名を尋ねた。
                              「勢子の竹麻呂と申します」
                               早足は偽名を名乗った。
                              「そうか。——では、頼む」
                               知らない顔だったが、勢子の顔を一々知っているわけではない。それよりも今は一刻も早く、白鹿を捕えたい。その思いが勝《まさ》っていた。
                              (しめた)
                               早足は、内心|小躍《こおど》りしていた。
                               ここが計画の要《かなめ》だったのだ。
                               これさえうまくいけば、計画は八分通り成功したも同然である。
                               早足は手綱を引いて、急いで駆け出した。
                               風見は辺りに気を配った。
                               脇道にそれて、帝の姿をまず隠してしまうことが必要だった。
                               早足に引っ張られるようにして、馬は森陰に消えた。
                               それとほぼ同時に、後を追ってきた大友や中臣金らが、そこに現われた。
                               まさに、間一髪の差であった。
                              「帝はいずこに行かれたのであろう」
                               金は首をひねった。
                               しかし、それほどの重大事とは考えていなかった。狩りの途中で、その姿を見失うことも、それほど珍しいことではないからだ。
                              「父君もせっかちな御方だからな」
                               大友も苦笑して言った。
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